ビジネスマンの不死身力:信頼を生む専門知識の伝え方 (1/2) - ITmedia エンタープライズ(情報元のブックマーク数)

プレゼン技術

IT業界では、プレゼンテーションを通じて、顧客や利害関係者にシステムの提案や使い方の説明を行う機会が多い。専門知識を上手に説明できれば、顧客からの信頼や専門家としての評価が得られる。
だが、IT業界で使われる専門用語は難解であり、横文字も多く、一言では伝えにくい。顧客にプレゼンテーションの内容を分かりやすく伝えられなければ、信頼を失うことにつながりかねない。
顧客から求められる存在になるにはどうすればいいか。今回は、専門知識を分かりやすく伝え、信頼を獲得する方法をお話ししよう。

信頼を生む専門知識の伝え方 (1/2) - ITmedia エンタープライズ

重要だなぁ、子供でも分かる。横文字を使わない。

「子供でも分かる」を意識する

では、われわれが専門的な内容を分かりやすく伝えるにはどうすればいいか。
まずは、伝える内容を誰でも分かるようにかみ砕いて説明することを意識してみよう。「誰でも分かる」のレベルとしては、小学生が聞き手であると想定してみたらいい。初めて耳にする専門用語を理解する過程は、子供が新しいことを学ぶ過程と大きく違わないからだ。

むやみに横文字を使わない

専門家の中には、横文字や専門用語を好んで使う人も多い。中には、分かりやすく説明するために、「ステークホルダー……つまり、利害関係者との調整が大切です」というように、横文字の意味を日本語で補う人もいる。
耳にした瞬間に理解できない横文字は、聞き手に抵抗感を生じさせてしまう。日本語だけで意味が通じるなら、あえて横文字を使う必要はない。「ステークホルダー」なら「利害関係者」、「コンプライアンス」なら「法令順守」と伝えた方が、聞き手は直感的に理解しやすい。
説明がうまい専門家ほど、専門用語を使わないものである。

信頼を生む専門知識の伝え方 (1/2) - ITmedia エンタープライズ

たとえ話。このあたりTAKESAKOさんは本当にうまい、上も含めて全部出来る人だ。

日常にありそうな「例え話」を入れる
説明がうまい専門家は、分かりやすい例えを話に織り交ぜる。難しい専門用語も、日常にありそうなことに例えることで、伝えたい内容が伝わりやすくなる。
例えば、IT業界では「クラウドコンピューティング」という言葉が注目を集めている。「クラウドには、雲という意味があって……」などと言葉を説明しても、IT業界以外の人には、言葉の意味やイメージが直感的に伝わりにくい。
そこで、「それはまるで、○○のようなものです」といった例え話を加えてみるのだ。クラウドには、「システムはサービスの提供側が所有し、ユーザー企業はサービスを利用する」という1つの特徴がある。そこに着目すると、レンタカーのビジネスモデルとよく似た構造がある。それを説明に追加してみよう。

信頼を生む専門知識の伝え方 (2/2) - ITmedia エンタープライズ

最後にそっと添える専門知識か、うむうむ。

専門用語を最後に添える

専門用語を使いたくなるのは、「自分が専門家であること」をアピールしたい気持ちが働くからだろう。だが、説明の最初に難しい専門用語を使うと、相手に抵抗感を与えてしまう。そこで、専門用語を最後に添える伝え方を意識してみよう。最初は分かりやすく説明をした上で、「ちなみに、これは専門用語で○○と言います」という具合に伝えるのだ。
先述した「日常にありそうな“例え話”を入れる」場合を例に取ろう。例え話は専門用語で「メタファー」と呼ぶ。もし、何の前触れもなく「このような場合は、メタファーが効果的です。メタファーとは、例え話のことで……」と伝えると、相手は「わざわざ横文字を使うことないのに」と抵抗感を感じてしまう。

信頼を生む専門知識の伝え方 (2/2) - ITmedia エンタープライズ

screenshot