空想生活/30年後をCUUSOOする 第5回 (株)トライコーダ 代表取締役 上野 宣さん

Cluster Unit Ueno Sen Umaibo Unit経由)

上野さんがセキュリティ、ITをうまく表現していますね。車の黎明期ですか。

これから、安全教室やセキュリティのツールが標準化していって、より安全になっていく。でも危険はあるって感じか。

――「自動車が世の中に登場しはじめた時と似ていると思う」と上野さんはおっしゃいます。その意味は?
「人間の足よりも馬車よりも、遠くへ速く移動できる自動車は、黎明期にはごくごく限られたお金持ちのための貴重で稀少な道具でしたよね。それが普及していくにつれて道路が整備され、信号が配置され、インフラが整っていった。同時に、車自体の性能も向上して、今に至っている。ドライバーや歩行者が周囲に目を配ることも大切だけれども、エアバッグがどんな車にも整備されていることで、安全度はぐんと高まるというのが現実です。現在のコンピュータの世界は、インフラがまだまだ整っていない状態。車にたとえるならば『歩行者は道路に飛び出すとひかれる恐れがある』『スピードを出しすぎるのは危険』といった最低限のルールが行き渡らず、多くの人が『コンピュータのどんな点が危ないのか』がわからないまま使っている。それ以前に、道路も整備されていないレベルかも知れない。
これを改善するために一番必要なのは、技術の向上です。そして教育。大げさに聞こえるかも知れませんが、国策として取り組んでおかしくないと僕は思っている。授業に組み込まずとも、交通安全教室のように学校でもコンピュータのルールを教えていくべきだと思いませんか?」

screenshot