任天堂がコロプラを訴えた裁判資料を読んだけど、コロプラの勝ち目が見えません | パテントマスター・宮寺達也のブログ

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コロプラ任天堂のあれ

訴訟記録で明らかになったのは、任天堂の本気である。
まず特許の内容に驚いた。私は任天堂が出してくる特許は「ぷにコン」の先行技術と思われる特許3734820号をメインとした、ゲームコントローラの関連発明だと思っていた。
特許3734820号だけでは「ぷにコン」の技術範囲から外れてしまう可能性がある。そこでタッチパネルでジョイスティックを操作する類似特許を出す事で、「ぷにコン」が任天堂の特許を侵害する事を確実にするのだ。
いわば、特許3734820号をメインとしつつ残りの4件で保険を掛けるようなイメージだ。
しかし、訴訟記録に記されていた任天堂の対象特許は度肝を抜くようなキラー特許5件であった。

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特許1つに1人の弁護士、実際にゲームしてる動画までありとか。スゲェな

しかも訴訟記録には任天堂の知的財産部の精鋭5名による、白猫プロジェクトを実際にプレイして詳細な特許侵害を説明した資料が別途添付されていた。特許5件に対してそれぞれ1人ずつという力の入れようだ。検証用のムービーまでDVDで添付されていた。

いつのまにか法務部から知的財産部に名前が変わっていたけど、最強伝説に偽りなしの完璧な資料であった。
また損賠賠償金額44億円の内訳にも驚かされた。てっきり特許侵害の賠償金が44億円だと思っていたのだが、それは40億円であった。特許侵害の賠償金の10%である4億円を弁護士報酬としており、合わせて44億円を損賠賠償金額としてコロプラに請求しているのである。

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