NAKAHARA-LAB.NET 東京大学 中原淳研究室 - 大人の学びを科学する: 噺家さんとお客さん(情報元のブックマーク数)

学びの「場」をテーマにしたustがあるようです - 勉強会勉強会 MetaCon | Google グループ経由)

良く読むこと、仕度の原則、しつらえの原則、仕掛けの原則。

この世界は、以前、紹介した「茶の湯と卒意」の話とつながるところがある。茶の湯の世界では、「おもてなし」には、下記の3つの原則があるという。
1.準備を整えて客を待つ(仕度の原則)
2.くつろげる空間を演出する(しつらえの原則)
3.ゲームのルールを共有する(仕掛けの原則)
おもてなしは、まずは主人が取り仕切ることからはじまる。主人は、準備を行い、空間を演出し、客をまつ。あらかじめ前もって行う準備のことを「用意」という。
しかし、おもてなしの本質は「主人」だけにあるのではない。上記3のルールを共有した「客」と「主客一体」になって、相互行為として達成される、というところが最大のポイントである。これを「卒意」という。
おもてなしには、「用意」と「卒意」が必要である。つまりは、主人と客が、アドホックに機転を利かして場を構成する。
おもてなしが成功するかどうかは、主人だけにかかっているのではない。主人と客のインタラクションの中に、おもてなしがある。
「主人と客がともに一回かぎりの機会を思いやりをもって取り組もう」という「一期一会」、それにより「主人と客が心が通い合う状態」が生まれる「一座建立」は、こうしたインタラクションによって達成される。

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