導入事例:東北でいちばん“学生に優しい”情報処理センターを見てきた――東北学院大 (1/2) - ITmedia エンタープライズ(情報元のブックマーク数)

これまでのよくあるシステム管理での苦労。

松澤茂 教授は「情報通信施設にとどまらず、大学の設備はユーザー、すなわち学生や教員の使い勝手を考えて用意することが肝要だ」と話す。松澤教授は、情報処理センターが抱える機器のリース切れを翌々年度に控えた2007年の春ごろから、「ユーザー目線」というポリシーに基づき機器刷新の検討を開始したという。
従来、例えば泉キャンパスの情報処理センターには、学生用に400台以上ものクライアントPCが設置されていた。アプリケーション(約50種類を常時利用しているという)のインストールやOSのパッチ管理などは、情報処理センターやベンダーのスタッフが手作業で行う必要があった。
また、利用者がPC環境を改変してしまうことを防ぐため、ハードおよびソフトの構成を監視するツールを導入しており、スタッフがメンテナンスする際には「監視ツールを外す→PC環境を構築する→監視ツールを掛け直す……」という手順を踏んでおり、大変な手間と時間を要していたという。

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ネットワークブート型のシンクライアントらしい。確かに、便利かもしれない。

運用の負荷を上げずに(むしろ軽減しつつ)、要望を適えられる方法は何か?――複数のベンダーにRFP(提案依頼書)を提示しコストも含めて検討した結果、松澤教授が選択したのはネットブート型のシンクライアントという選択肢であった。

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シンクライアントで故障が減ったってのも確かに、ディスクとかが楽になるわけだ。

マンパワーでカバーしていた運用管理も、シンクライアント化により機器の故障が減ったことや、端末ごとの環境構築が不要になったことなどにより「それはもう、劇的に効率化された」と松澤教授は話す。松澤教授は電力消費についても「試算ではあるが」と断りを入れた上で、40%強の削減を見込むとしている。従来は端末数に合わせ購入していたソフトウェアライセンスは、用途に応じ「最大同時利用数」だけ購入できるようになり、コスト削減も図られた。

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このランチャー型の教育はどうかと思うが、ユーザ視点でいうとこっちもありか。ハイエンドUIとエントリUIと両方あればよいかも。

松澤教授は、起動メニューとして各種アプリケーションやサービスが一覧表示された、いわゆる「ランチャー」を表示させることを選んだ(一部デスクトップ上での操作が必要な講義を除き、デスクトップ画面が表示されることはない)。なお、このランチャーは独自に設計・開発したものである。その理由として松澤教授は「例えば“スタートメニューからフライアウトしてWordを起動しなさい”と学生に指示しても、できる学生とそうでない学生がいる。また履修状況によっては“スタートメニューの上から何番目に起動アイコンが表示されるか”がユーザーによって異なる場合もある。だが共通のランチャーで表示すれば、現場に混乱はない」と話す。
起動メニュー上の言葉遣いについても、学生に対し配慮されている。通常であればアプリケーション名を大きく表示しがちだが、Wordではなく「日本語ワープロ」、Photoshopではなく「画像編集」という具合に、ユーザーが“したいこと”に合わせたワーディングとなっている。「高校を卒業したばかりで情報処理を選択した学生に、例えば“Borland C++を起動しなさい”と指示するのは酷だ」(松澤教授)

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