第二、第三の「三菱UFJ証券情報流出事件」は起きるか | 時評コラム | nikkei BPnet 〈日経BPネット〉(情報元のブックマーク数)

三菱UFJ証券での情報漏洩インシデント対応とかの反応記事

たしかに三菱UFJ証券側も、26日には情報管理部門の「組織変更」を発表し、いちおう動きは素早い。また、情報流出の顧客への1万円ギフト券の発送ととも、流出データの回収にも努めている。とはいえ流出先71社から拒まれるなど先行きは難しいようである。

 さらには、個人だけでなく法人の顧客離れや、米モルガン・スタンレーとの統合への影響を懸念する声もあるという(参照:「顧客情報流出:ずさん管理、信用に大打撃…三菱UFJ証券」 毎日jp 6月25日)。まさに「三菱UFJ証券を揺るがす」大事件といっても過言ではない。

 にもかかわらず、どう考えても「事件そのものはおソマツ」すぎる。報道によれば、動機は借金。犯行方法といえば、削除漏れ(=忘れ?)IDを使ってのアクセス、顧客データを社内サーバに移動したうえで、記録保存を担当する社員に口頭で指示し、CD-ROMに保存してもらい持ち帰ったらしい(参照:「元三菱UFJ証券社員の顧客情報売却:逮捕の元部長代理、口頭で情報保存指示」 毎日jp 6月26日)。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20090703/164966/

タコとか言っているが、システム管理者のパスワードが共有で共通だったりすることを理解していないのか?

データベースのデフォルトアカウントが残っていたり?!www

毎日新聞は「パスワードは権限者間で共用(毎日jp 6月26日)」と伝えたが、システム屋やWeb屋で信じる者はいない。セキュリティの高い顧客データベースへのアクセスパスワードが「共有」のシステムなど、いくらタコな設計だったとしても「ありえない」。
対して朝日新聞は「社員のID一覧表」で「ID、パスワードのほか接続権限の付与期間が記載(参照:異動社員のIDで不正接続 三菱UFJ証券情報流出事件 asahi.com 6月27日)」と伝えている。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20090703/164966/?P=3

あえてできてる会社であれば、休眠アカウントや退職者アカウントをロックアウトしてHoneyPot化して情報漏洩しようとする人を待ちかまえているかもしれない。

もちろん、組織であるからには指示系統や責任の所在は必要である。しかし、組織運営としては「嘱託や派遣も正社員も仕事(セキュリティ対策)のうえでは平等に責任を分かちあう」べきである。その観点からの組織改革や業務改善も、再発防止には欠かせない。

 それにもかかわらず、「移動した嘱託社員のIDが削除されてなかった」が問題視されているような傾向がある。問題はあるとしても、休眠IDは皆無というシステムなどないだろう。移動や転属と自動的に連動して削除する仕組みなど、あまりにも怖い。連絡が遅れたり削除のルーチンのタイミングや、それを指摘する新聞社の内部システムにだって、休眠IDの一つや二つあるだろう。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20090703/164966/?P=6

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