本田雅一の週刊モバイル通信(情報元のブックマーク数)

2009-02-25 - R'lyeh ノ記経由)

SSDのイメージが変わりました。

SSDの寿命は、同一セルへの書き込み回数で決まる。微細化が進んだ事やMLC化によって回数は以前より減っているのが現状だが、それでも現在、3千回が保証されている。

 注意したいのは、この3千回というのは“3千回書き換えると必ず壊れる”のではなく、“ごく低い確率でセルの欠損が始まる”回数を示しているということだ。3千回に達したからといって、SSDのセル欠損が激増するというわけではない。加えて欠損したセルは無効にされるので、使用可能容量が僅かに減ることはあっても、急にSSDが動かなくなることはないということだ(もちろん、コントローラの故障があれば話は別だが)。

 その上で3千回という書き換え可能回数を評価すると、128GB SSDの場合、次のような計算式で“書き込み可能なデータ量”が導かれる。この数値はLDE(Longterm Data Endurance)と言い、このところいくつかのSSDメーカーが使い始めているもので、計算の方法はJEDECで標準化されている。なお、読み込みは何度やっても寿命には影響しない。

3,000×128GB÷1.5(書き込み効率。エラー時のリトライなどを含めた係数で、NANDフラッシュメーカーごとに異なる。1.5は現在の東芝製NANDフラッシュのスペック)=256TBW(Tera Byte Write)

 つまり、256TB以上の書き込みを行なうと、徐々に容量が減り始める可能性が出てくるということになる(これは保証値なので、実際にはもっと劣化は緩やかだと考えられる)。もし、毎日10GBの書き込みを手持ちのPCで行なった場合で70年、50GBの書き込みを行なったとしても14年も使える計算になる。現在のSSDコントローラは、セル書き換えの均一化技術がすべてに導入されているため、1つのセルが集中的に使われることはない。

 また、上記の値はSSDの容量が増えるほどに増加する。256GB SSDなら寿命はさらに2倍。512GB SSDならば4倍だ。

本田雅一の週刊モバイル通信

ちょっとノート用に載せ替えたいと思いましたよ。

サーバー向けSSDは、高速書き換えが必要な用途にSLC、読み込み中心のアプリケーション向けにMLCといった具合に、使い分けが今後は進んでいくと東芝は予想する。SSDはパフォーマンスだけでなく、消費電力やスペースファクタ、RAIDのリビルド時に再故障が発生する確率がHDDよりも低いなどの利点もあり、サーバー用途は今後、大きく消費が伸びるだろう。

本田雅一の週刊モバイル通信

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