「インドにオフショア」でIT部門が取り戻したもの:田中克己の針路IT:ITpro

長い付き合いであれば、あんなかんじで、こんなかんじで、システムが作れるけどインドなんかに出すと、明確な仕様書が必要。

そりゃそうですよね。言語だって日本語じゃないし。

「長い付き合いの日本のIT企業はこちらの業務を熟知しているので、曖昧な仕様でも,ドキュメントがなくても,対応してくれる。だがインドのIT企業はユーザーの言いなりにはならず、徹底的に議論しようとする」。近鉄航空配送の牛尾榮治取締役会長は、近鉄エクスプレスのCIO(最高情報責任者)時代に,インドのIT企業にソフト開発をオフショアした経験を通じて,仕様書作りの重要性を再認識したという。

耳が痛いお言葉・・・・

「仕様書を書けるIT部門」は全体の4分の1程度とも言われている。ユーザー部門の要求に対し何の疑問も持たず、しかも要件が固まっていないまま開発に着手してしまう。開発後に仕様変更が多発し手戻りが発生したという例は,枚挙に暇がない。

米国の1/10、日本の1/4ってことは、米国の保守コスト高いんだねぇ。

近鉄エクスプレスが選んだのは,インドのウイプロ・テクノロジーズだった。米国のITベンダーはコストが高いし,日本のITベンダーは海外向けの開発経験に乏しく,稼働後の保守コストもかさむとの判断からだ。料金面では米国の10分の1以下、日本の4分の1程度という破格の内容だった。牛尾氏は「受注するためだけに安く提案し、プロジェクトが進むとどんどん高くなるのでは困る」とウイプロに念を押したという。最終的には,当初の提案の2倍弱にまで膨らんだが、日本のITベンダーが提案した料金に比べると半分程度で済んだ。

インド企業と実際に国際プロジェクトをしてみて企業力、人材力が上がったとの事。

それなりの投資をしているのでしょうが、すばらしいなぁ。ユーザにもこの感覚が伝わっていたらものすごいすばらしいですね。

正情報システム部課長は「インド企業と付き合ったことで、仕様書が書けるようになった。『なぜこの機能が必要なのか』をユーザー部門と議論するようにもなった」と語る。IT部門の重要な役割を取り戻せたと言っていいのではないか。IT部門の皆さんはぜひ,仕様書作りこそ多くの時間をさくべきだということを思い出してほしいものだ。

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