基盤システムをクラウド化、AWSで変革:「われわれはバージョンアップ部隊ではない」 旭硝子“攻めの情シス”その手法 (1/3) - ITmedia エンタープライズ

(情報元のブックマーク数

旭硝子クラウドで基盤システムを構築するにいたった事例。とても勉強になる。

同社で稼働する複数のオンプレミスシステムは、それぞれほぼ5年おきにハードウェアの更新とその作業が発生する。これまでオンプレミスで自社データセンターとともに運用していた経緯から、「そもそもうちの組織の体質から、クラウドに向いていない」と思い込んでいた。クラウドはそんな基幹システムの要求スペックを満たせるのか、法律的観点、セキュリティ的観点ではどうか。業務の根幹をなすシステムだけに、失敗はできない。使いこなせるか不安もある。クラウド化は大冒険。「かえって高くなるかもしれませんよ」、SIからこんなことも言われた。

「われわれはバージョンアップ部隊ではない」 旭硝子“攻めの情シス”その手法 (1/3) - ITmedia エンタープライズ

「われわれはバージョンアップ&保守部隊ではなく、業務改革の担い手である」(旭硝子の浅沼氏)。大前提の「コスト削減」、この解が見つかれば、クラウドへ行くべき理由を示せる。2014年3月、クラウドでの刷新計画へ舵を切る決断ができた。

「われわれはバージョンアップ部隊ではない」 旭硝子“攻めの情シス”その手法 (1/3) - ITmedia エンタープライズ

ユーザーが多く、コミュニティもある。最新事情を自社の環境にあわせて提案してくれるコンサルサービス(AWSプロフェッショナルサービス)がある、完全な従量課金制で継続的な技術革新がある、ハードウェア刷新サイクルから解放される、本番システムで採用するSAP ERP 6.0での導入実績がある、監査レポートもきちんと提供してくれる。そして「やはりオンプレより総合的に安い」。行くべき理由を満たし、かつコストも下がる──ここが決め手だった。

「われわれはバージョンアップ部隊ではない」 旭硝子“攻めの情シス”その手法 (2/3) - ITmedia エンタープライズ

内部統制は「われわれではできないので、Amazonに全部任せてしまう──としてしまうと、上場企業会計改革および投資家保護法(日本版SOX法)に引っかかる可能性があります。きちんとリポートを出してもらい、自社の監査法人にこういうリポートを出してもらえるがどうかという伺いをたて、OKをもらいました。こういった監査リポートをきちんと出してくれること、それと自社の監査法人と確認してもらうこと。オンプレからクラウドへ移行するポイントとして、とても重要なことです」(旭硝子情報システムセンターの大橋数也氏)

「われわれはバージョンアップ部隊ではない」 旭硝子“攻めの情シス”その手法 (2/3) - ITmedia エンタープライズ

screenshot