インタビュー:標的型攻撃と仮想化セキュリティに対するKasperskyのアプローチ - ITmedia エンタープライズ(情報元のブックマーク数)

Kasperskyの今後の方向性。

メルクーロフ 当社は3つのステップで事業の拡大を図ってきました。まずウイルス対策技術を他社にOEM供給して実績を固め、次にコンシューマー市場でシェアを確保します。そして法人市場に進出します。この2、3年で欧州や米国ではコンシューマーと法人の両市場で成功を収めました。
日本でも同様に事業拡大を図り、まずエンドポイント向け製品を投入しました。法人市場に本腰を入れるタイミングに入り、今年はパートナーとの協業の強化、そして、日本の法人ニーズに応える製品を展開します。
法人事業の戦略では4つの考えがあります。当社の“DNA”とも言えるマルウェア対策技術を進化させ続けること、データを保護すること、モバイルや仮想化などの新たな課題に対応すること、全ての製品を単一のコンソールで管理できること――です。特に日本のパートナーからは仮想化環境のセキュリティ対策について高い関心が寄せられています。
―― 仮想化環境のセキュリティ対策にはどのように取り組む考えでしょうか。
メルクーロフ 仮想化は“枯れた”技術のようなイメージがありますが、セキュリティ対策を含めてまだ新しい技術分野だと認識しています。ですから、ベストプラクティスが存在せず、ユーザーも、パートナーも何が最善なのかを模索している段階でしょう。
当社の製品では仮想環境の実装状況に応じて選択できるよう、仮想マシンにインストールしたエージェントでマルウェア対策を講じられますし、仮想マシンはエージェントレスにして物理ホスト側で対策を講じることもできます。後者の場合はVMwareのvShield APIを利用します。戦略の考え方で触れたように、いずれの場合でもシングルコンソールで管理でき、パフォーマンスに影響しないよう配慮しています。
―― 今年は仮想デスクトップ基盤(VDI)も導入が加速するとみられます。
メルクーロフ VDIに対してはエージェントレス型で対応できるようにしており、管理コンソール上で仮想サーバや物理環境も含めて一元的に管理できます。まずは金融やコールセンターなど、使用されるアプリケーションが少ない業務での導入が進むだろうと思います。

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