インシデントは起きるという前提での準備はできていますか?:三輪信雄「ここが変だよみんなの対策」(情報元のブックマーク数)

セキュリティ製品入れるだけで安心していませんか?と言う警鐘を鳴らすコラム。

多くの企業は10年以上も防ぐための対策を積み重ねてきましたが、現実にはインシデントはなくなっていません。しかも「新しい脅威には新しい対策が必要です」というセールストークとともに新しいソリューションや製品を買い込むことにつながっています。
そこで、場当たり的に積み重ねられてきたセキュリティ対策を再構築する気運が高まってきました。背景に、「本当にこれで効果があるのか?」「どこまで対策すればいいの?」という対策疲れもあるようです。セキュリティ機器に統合型や安価な製品が出てきたこともセキュリティ対策の再構築の気運を後押ししているということもあるでしょう。

インシデントは起きるという前提での準備はできていますか? | 日経 xTECH(クロステック)

インシデントは日常的に起きるもの、起きるものを管理するからインシデント、管理していないものはアクシデント。

このような、セキュリティ対策の再構築の際に、ぜひ取り組んでいただきたいことは、インシデントの管理です。インシデントは起きないことが一番ですが、インシデントはもはや日常的になっていると言っていいでしょう。つまり、「インシデントを起こさないように」という努力をしても「インシデントは起きてしまう」のです。これを「いや、そんなことはあってはならぬことだ。ちゃんと対策しろ。」では堂々巡りです。
インシデントは起きないように努力することはもちろんですが、起きてしまうこともある、という「事実」を受け入れる時が来たのではないでしょうか。つまり、「防御する」という対策と「管理する」という対策をバランスよく実施していく必要がある、ということなのです。

インシデントは起きるという前提での準備はできていますか? | 日経 xTECH(クロステック)

では、インシデントが起きた際に被害を最小限に食い止めるためにはどうすればよいのか。インシデントが起きないような努力はもちろんのこと、欠かせないのは「早く気づくこと」です。最悪のシナリオの一つが、顧客からの指摘やクレームが積み重なってから調査し、しかも被害の範囲が特定できないことです。
「正確に把握できること」も同時に求められます。具体的には、監視とログ分析ということになります。ネットワークやコンピューターの監視だけでなく、顧客からのクレームや問い合わせなどの「予兆」も含まれます。
インシデントは起きるという前提での準備ができるかどうかが、今後の新技術活用の鍵となることでしょう。

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