神戸大学、ブロケードのネットワーク仮想化ソリューションを採用し、キャンパス・ネットワークの大規模な再構築を実施:Brocade - Press Release: 22 April. 2010(情報元のブックマーク数)

神戸大が、仮想ルーティング機能をもったネットワークにリプレースしたとのこと。

神戸大学では、2001年に高速ギガビット・イーサネット環境を構築。以来、11の学部と14の大学院を擁する大規模キャンパスの学生や教職員、計約2万5000人の通信を支えてきました。しかし、度重なるネットワークの拡張やトラフィックの増加を受け、情報系、事務系、図書館系など異なるサービスごとに複数のネットワークが分散して存在する従来の環境では、物理的なケーブリングの複雑化や、各ネットワークのセキュリティ・レベルの違いによる管理の煩雑化といったさまざまな弊害が生じ、全体的な運用コストが肥大化するという問題に直面していました。このような背景の下、神戸大学は既存の資産や環境を生かしながら、これらの問題を解決するネットワーク再構築のためのソリューションの検討を開始しました。
これまでも先進の技術を積極的に採用してきた神戸大学は、ネットワーク再構築の検討に当たり、管理やセキュリティのさまざまな要件を満たしながら、将来の拡張にも容易にできるソリューションであるVRF(Virtual Routing Forwarding:仮想ルーティング/転送)機能の採用を決定。入札プロセスを経て、2009年6月、ブロケードのネットワーク機器が採用されました。
機器の選定にあたって、神戸大学ではVRF機能を提供する複数のベンダー・ネットワーク機器を比較・検討しました。入札の結果、コア・スイッチにBrocade NetIron MLX-8スイッチング・ルータを2台、基幹スイッチにBrocade NetIron CES 2000 エッジ/アグリゲーション・スイッチを10台導入し、2009年10月より稼働しています。NetIron MLX-8では、1台が10Gbpsリンク、もう1台が1Gbpsリンクという二重化構成を取り、ルーティング・プロトコルOSPF(Open Shortest Path First)によりリンクを使い分けています。従来同大学のネットワークでは、コア・スイッチの傘下に各基幹スイッチが接続され、各基幹スイッチに情報系、事務系、図書館系などのサービスを提供するネットワークがそれぞれ接続されていました。今回のネットワークの再構築ではVRF機能を利用して1台の基幹スイッチで既存環境を維持しながら各サービスを仮想的に収容統合しており、MLXとCES 2000で実装されているVRF機能により、異なる複数のネットワークを仮想的に統合し、その結果エッジレベルのポート数を減らすことでデバイス数を最大50%削減することができました。さらに、セキュリティ・レベルを維持させながら、運用・保守・管理効率を向上させ、同時に消費電力を半減させるなど大幅なコスト削減に成功しました。加えて、同大学ではVRF機能を新環境へのスムースな移行を実現するための環境としても活用。従来は数日かかっていたネットワークの運用停止時間を10分以下に短縮することに成功しました。

http://www.brocadejapan.com/news/index_press_text.php?key=20100421193520

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