米MSの“スパイガイド”から得る二つの教訓 | キャリワカ:トレンド | nikkei BPnet 〈日経BPネット〉(情報元のブックマーク数)

MSの捜査機関の依頼による情報提供のガイドラインでひと悶着あったみたい。

Cryptomeが入手して公開したのは、米MSの社内文書「Microsoft Online Services Global Criminal Compliance Handbook」である。英文の22ページの文書で、捜査機関などからの依頼に応じて情報提供を行う際の同社のガイドラインを説明するものである。
Cryptomeは、文書に「Spy Guide(スパイガイド)」という名称を付けて公開した。ただし、同サイトは多くの文書にスパイガイドと名付けているので、この文書だけを特別扱いしたわけではない。
米MSは、公開を取りやめるようにCryptomeへ働きかけた。同サイトがサーバーを設置するプロバイダーに対しては、外部からのアクセスができなくする措置を求め、実際にプロバイダーは通信を遮断した。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20100308/214508/

結局公開したみたいだけど、分かりやすく書かれている模様。

筆者も文書を読んでみた。内容は、(1)警察や裁判所などが同社に情報提供を求める際の窓口の紹介、(2)同社のネットサービスが収集する個人情報の内容、(3)情報を提供するために必要となる令状などの公的書類、以上の3分野である。
“スパイガイド”という名称から連想するような刺激的な内容はない。日本でも通信会社などは、かなり以前から同様の文書を作っている。
この文書は米MS社内の担当者向けの手順書だが、平易で丁寧な解説書に仕上がっている。例えば、メールサービスで保存する個人情報の内容や種類を、ログの画面キャプチャを使って図解で説明したり、保存する期間を時系列の年表形式で説明している。とても分かりやすいので、企業が類似の文書を作る際のお手本にすることができるだろう。
ちなみに、同社が作る英語の裁判文書も、理解しやすさでは有名である。技術的な内容をかみくだいて分かりやすく、それでいて正確性を失わずに伝える表現力は参考になる(関連記事)。
社内の人間にこれほど丁寧な説明は過剰かもしれない。同社の情報提供の内容や手順を説明するために、この文書そのものを警察などに提供していた可能性もあると筆者は推測している。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20100308/214508/?P=2

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