紛糾したグリーンITユーザーアワード審査で決め手となった“一言” - 記者のつぶやき:ITpro(情報元のブックマーク数)

目標が目的になったらだめですよね。

1990年代後半,まだ「環境はコスト」と考えられていた時代,企業の環境担当者のモチベーションを上げるのは今よりずっと大変だった。だがそこは,横並びで努力することが得意な日本の企業。業界団体が掲げた自主目標に向かって邁進する仕組みがうまく機能した。「A社がISO14001(環境マネジメントの国際規格)を取得」「B社がゼロエミッションを達成」「C社が有害化学物質の排出移動量情報を四半期ごとに公開するシステムを構築」など,“目標達成”のニュースが連日飛び交った。
だがしばらくすると,「もうやることがない」とぼやく環境部門の担当者が増えた。「目標に向かってどうすべきか=how」を考えるのは得意だが,ほぼやり終えてしまい,次に「環境のために何をすべきか=what」を考える段階になるとどうすればいいかわからなかったのである。
各社はやがて,whatを考える主体は環境部門ではなく,ビジネスの現場であることに気づく。そこでようやく,それぞれの企業で協働作業のあり方が模索されるようになった。

紛糾したグリーンITユーザーアワード審査で決め手となった“一言” | 日経 xTECH(クロステック)

ちゃんとユーザをまきこんでの各社の取り組みをしているところを表彰と、一歩先を行ったグリーンITを表彰したとのこと。

ユーザーを巻き込みながら本業を強くする

グリーンITユーザーアワードは,まさにwhatの領域に踏み込んだ賞である。今回は最終的に6つの賞を選出した。
エントリー各社の取り組みは多彩で,それぞれに環境負荷削減で高い成果を上げている。実は,当初からそれをメインテーマにしていたものは少ない。本業のビジネスを成長させるためにとことん考え抜いた商品やサービスが,結果的に環境にも貢献したというのが実態だろう。
グランプリ受賞の決め手になった一言とはどんなものか,読者の皆さんにはもう想像がつくだろう。「この取り組みは,多くの人に(環境の)恩恵を与え,未来につながる普遍的な技術・仕組みだ」。審査委員長はこのような主旨の発言をした。
つまり,whatの領域で最も優れた取り組みに対して,グランプリを贈ったということだ。今回,グランプリと準グランプリに選ばれた企業はどちらも大きなビジョンを持ち,それを具体化する技術あるいは仕組み作りが特に優れていたといえる。

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