標的型メール攻撃に“予防接種”は有効か? JPCERT/CCが実験(情報元のブックマーク数)

ダミーメールの予防接種で標的型攻撃に対する「抗体」 - Life Like Lights経由)

標的方メール攻撃とIPAが始めていったのかな?これ。

カスタマイズされて、ある程度「無差別ではなく選別されて送られるウイルスに感染させるためのメール」って感じですかね。

標的型メール攻撃とは、単なるウイルスメールではなく、標的とされた特定の組織向けにメールの文面などがカスタマイズされているもの。その会社の幹部からの社内文書を送信する体裁だったり、その組織が関連している分野の資料を装うなどして、職員らの関心を引く。

 日本では2006年に、警察庁で「不祥事への対応について」、防衛庁で「次期防衛計画」、省庁あての「小泉首相靖国参拝」、大手メーカーあての「対日AD情報」といったファイルを装って送られた事例が確認されている。2007年には、Lhacaの脆弱性を突いた「2007年度計画」、JICA台北オフィスを装い、PowerPoint脆弱性を突いた「台湾情勢について」などの事例があり、「表に出ているだけでも、数が多くなっている」(JPCERT/CC早期警戒グループの小宮山功一朗氏)。

標的型メール攻撃に“予防接種”は有効か? JPCERT/CCが実験

なかなか対策は難しいレベルを言われていますねぇ・・・

このような状況に対して小宮山氏は、1)攻撃を判別する技術的対策、2)被害を最小限にとどめる仕組み、3)ユーザー教育――という3つの側面からの対策が必要だと説明する。
 1)は、SPF/Sender IDDKIMによる送信ドメイン認証、S/MIMEPGPによる電子署名、拡張子による添付ファイルの制限などがある。
 2)は、たとえ攻撃が成功した場合でも被害を限定的にするための施策だ。例えば、Microsoft Office 2007の標準フォーマットであるOpen XMLは、XMLベースのデータ形式のためにマルウェアを仕込むのが難しくなっているという。そこで、Officeを最新バージョンに移行したり、Office 2003のファイルをOpen XMLフォーマットに変換するツール「MOICE」の利用が考えられるとした。また、OSについてもWindows Vistaを使うことで、多くの場合は対応できるとした。
 3)は、不審なメールの見分け方などを研修し、ユーザーひとりひとりが攻撃に気付き、危険を避けられるようにするための施策だ。小宮山氏によれば、ユーザー教育についてはあまり真剣に考えられてこなかったが、「近年の攻撃は人を狙ったものである以上、人の対策は避けられない」と強調する。今回の実験のテーマである“予防接種”も、ユーザー教育の中に含まれる。

標的型メール攻撃に“予防接種”は有効か? JPCERT/CCが実験

どっかで聞いた内容wwww。

実際に、標的型攻撃っぽいメールをJPCERT内に投げてみて反応をみたそうです。

“予防接種”とは、標的型攻撃を模した無害な疑似ウイルスメールをユーザーに送信し、適切に処理するかを試すという訓練手法だ。JPCERT/CCでは1月から3月まで、JPCERT/CC自身を含む5つの組織の116人に対して予防接種を実施し、今回、その結果を報告書としてまとめた。

 疑似ウイルスメールの内容は、対象となる組織の担当者と検討し、“巧妙さ”のレベルをその組織の職員に合わせてカスタマイズした。これを受け取った職員らが添付されたWordファイルを開くと、「このような怪しいメールの添付ファイルを不用意に開封すると、あなたを狙うウイルス等に感染する恐れがあります(このメールは統計調査のためのものです)」といったメッセージが表示される仕組みだ。これにより、ひっかかった人に対して注意を促し、危機意識の向上を狙う。

標的型メール攻撃に“予防接種”は有効か? JPCERT/CCが実験

優秀優秀。

実験した5社のうち、あるネット企業のセキュリティ担当者27人を対象にした実験では、1回目で5人が添付ファイルを開封、2回目は3人に減ったという。1回目に開封した5人は、2回目では1人も開封しなかった。

標的型メール攻撃に“予防接種”は有効か? JPCERT/CCが実験

そんなサービスもあるので、(集計も含めてやってくれるところ)一度やってみましょうかね。

実際のところ、擬似メールは、あまり作り込みすぎると、これを受け取った人にとっては判断しようがなくなってしまう。本物の標的型メール攻撃の多くがそれほど巧妙にできいるわけではないことからも、「ちょっと確認すれば、怪しいとわかる程度」の疑似メールで社員に気付かせるレベルにあえて設定することで、「私はきちんと対応した」という意識を持たせることが重要だとした。そのため、予防接種については、自社のレベルに応じた適切なシナリオを作り、各企業が主体で実施してもらうのが理想だという。

標的型メール攻撃に“予防接種”は有効か? JPCERT/CCが実験


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