大平貴之氏が明かす「世界最高のプラネタリウム」の作り方【後編】 - 日経トレンディネット

メガスターの親、プラネタリウムの神 大平さんの記事です!!!

へぇ、ピンホール式とレンズ式色々あるんですねぇ。

初心者にも作りやすく、構造が単純なこと、そして値段が安いことがポイントです。レンズ式だとレンズを使って拡大投影するのでピント合わせが必要になり、特に全天を映すともなればレンズをたくさん使う。それを組み立てること自体、多くのコストが発生します。ただ、レンズで投影した方が解像度は出しやすいです。
エネルギー効率はピンホール式の方がいいですね。レンズ式は、中心に強い光源が必要で、ピンホール式なら数ワットの光源で済むところが、レンズ式だと数百ワットぐらいは必要になってしまいます。冷却の問題も起きてきます。

これは、数ミクロンとかの穴だと開いているのかあいていないのか、温度で裂けたり大きくなったりするんでしょうね。大変だ。

――開発に必要な要素として、どういうことを知っていればできますか?

平氏:一概には言えません。機械工学あり、電子工学あり。とにかく1000分の1mmとか1万分の1mmのスケールになると、人間には動いていないように見える状態でも、温度などによってどんどん変化していってしまうことがあります。そういったミクロの世界の精度を保ちながら、機械的な誤差を電気的に補正するなど、さまざまなことに気を配り、精度を追及することが必要です。星の数が膨大になるため、高精度であると同時に高速で作動する機構を開発することも必要です。

ラクゼーションとして本当に使われていますよねぇ。

メガスター」は星空のみでリラクゼーションを含むいろいろなことに使われて、それ自体の値打ちを認めていただいています。でも私は、同時に科学教育とかいわゆる昔ながらのプラネタリウムの使い道で、「メガスター」をもっとやっていきたいと思ってますし、要望もあります。映像を使ってさまざまな情報を加えたいという気持ちが強いんです。

この絵は本当にすばらしすぎる。真っ暗な暗室で移してみたい・・・

数年前、メガスターを丸ビルで見たが、光が透けてしまってメガスターの価値がほとんど見受けられなかった
やっぱり、本格的なプラネタリウムでの上映で見てみたい!

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見たいみたい!ロケットから見た地球が遠ざかっていくCGなんて、見てみたい!

――今公開中のもので、最新鋭のものは何ですか?

平氏:昨年行われた「みらい九州こども博2007」で、部分的にではありますが、自動補正を初めて実用しています。あと、CGにも取り組んでいます。雪やオーロラが出てくる作品と、種子島を舞台にした子ども向けの作品の2本を作りましたが、ロケットから見て地球が遠ざかっていくCGや、宇宙から見た星空を再現するというようなものを作りました。

デジタル化することで、逆に壊れた場合の影響が大きいということ。

ただし、アナログには、壊れてもぎりぎりまで悪あがきできるタフな面があるように感じます。紙でもそうなんですよね。落とそうがめくれようが、ドロドロに汚れようが、ある部分だけでも見ようとすれば、何とかできる余地があります。それに対して、デジタルデータはディスクに傷ひとつ入ってしまったらおしまい、ハードディスクもある瞬間にデータが全て消えるかもしれない、何もかもが一瞬で消えてしまいかねない怖さはありますよね。

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