ITmedia エンタープライズ:第2回 なぜ、我が社には無線LANがない? (1/3)

第2回 なぜ、我が社には無線LANがない?より)

無線LANは企業で使う上では、きちんとした設計思想と事前対策が必要で、実際に現地で導入する管理者の無線LANのスキルって自宅レベルだったりするんですよね。

そのあたりで危険度はかなり大きいと企業では判断するのでしょうね。きちんとリスクや設計しておけば誰も反対しないと思いますよ!

無線LANセキュリティホールになる」「危険だ」――。ワイヤレスに対し、そんな誤解がまだまだ企業では支配的だ。

そりゃ、ユーザが勝手においた野良無線LANで情報漏洩なんて怖すぎますから。どっかのどこかみたいにね>ねっ!ずきん♪

しかし、漠然とした不安から無線LANの利用を禁止する企業はまだまだ多い。しかし、そのままでは、利便性を求める社員から不満の声が挙がるに違いない。実際、筆者はお付き合いのある企業の社員から「なんで管理者は禁止するんだ。全然分かってない」という声を幾度となく聞いたことがある。

さて、1000平米の土地に対してどうやって、NetStumblerをかけるのでしょうか・・・ビルの10フロア分全部かけるのでしょうか。結構大変なんですよね。

どうすれば安全に運用できるのか?

このように、禁止する、しないにかかわらず、常に企業LANには無線LANのリスクが存在する。もちろん、管理を強化して徹底的に隠れAPなどのローグAP(管理されていない危険なAP)へのアクセスを力業で封じ込める方策もある。しかし、これだけワイヤレスアクセスの要求が強い今日では、むしろ、社内にワイヤレス環境を整備して快適に使えるようにすれば、社員はわざわざローグAPにアクセスする必然性はなくなるはずだ。
ただし、まったく悪意がなく無断でAPを持ち込んだり社外のAPに接続してしまうケースもあり得る。やはり、社員に対するセキュリティ教育は必須であり、社員自らが社内LANの保全に協力してもらうように、管理者は日頃から啓蒙活動を怠らないことが必要だ。
同時に、無線LAN環境を管理するという意味で、定期的に管理外のAPの存在を常にウォッチしておこう。定番の「NetStumbler」という無線LANエリア探知のフリーソフトウェアをインストールしておくと便利だ。NetStumblerは電波強度も数字やグラフで表示するので、見慣れない APがどこにあるのかを探すときにおおよその目安を付けられる。