経営者がPCを使わなくなった、その本質的意味は? - 東葛人的視点:ITpro(情報元のブックマーク数)

知り合いの会社でも役員にはiPadを配布して、即見れる、いつでもどこでも見れるを実現してたな。

しかし改めて考えてみると、情報を創り出す道具であるPCは経営者には“オーバースペック”である。経営者も意思決定という情報を創り出すが、データ量としてはほんのわずかだ。むしろ意思決定のために情報(ビジネスインテリジェンス)を利用する立場であり、その情報はPC画面上で得ることもあるが、基本は他の役員など適切な人とのコミュニケーションを介して得ている。
そのコミュニケーションの観点から考えると、PCは逆にスペックがプアーだ。グループウエアやビデオ会議の機能を組み込めるとはいえ、音声コミュニケーションでは携帯電話やスマホの便利さには到底及ばない。つまりPCは本来、経営者の日常業務にとって必ずしも使いやすい道具ではなかったのだ。
ただ、多くの企業が情報システムの構築の真っ最中で、インターネットの商用利用も始まっていなかったころは、そんなことが考慮されることはなかった。なんせ当時は、売り上げなどの会計データを除けば、デジタル化された状態で利用できる情報はほとんどなかったのだ。そのころの情報化、あるいはOA化とは、全従業員がデジタル情報を創り出すことだった。経営者といえども例外ではなかった。
そして時は流れて今、社内の情報システムや社外のインターネットの情報が満ちあふれ、様々な形に加工し利用できる時代になった。クラウドの普及がその流れを加速する。そこに、本質的に情報を利用するための道具であるスマホが登場した。情報を活用するため、あるいは少し加工したり付加情報をアドオンしたりするためだけなら、プアーな入力インタフェースしか持たないスマホでも十分だ。

経営者がPCを使わなくなった、その本質的意味は? | 日経 xTECH(クロステック)

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