Windowsセキュリティ・ワンポイントレッスン 第3回 ソフトウェア制限ポリシーによるマルウェア対策(情報元のブックマーク数)

塩月さんによるソフトウエア制限ポリシーを使用したマルウエア感染対策

Windows OSにはマルウェア対策に有効なさまざまな機能が実装されています。そのような機能の一つであるにもかかわらず、あまり一般に利用されていないのが「ソフトウェア制限ポリシー」です。今回はWindowsの標準機能である「ソフトウェア制限ポリシー」を使用したマルウェア感染対策について解説します。
ソフトウェア制限ポリシーとは
ソフトウェア制限ポリシー(SRP:Software Restriction Policies)とは、Windows XP以降に導入された「ソフトウェアの実行を制限する機能」のことです(各ホームエディションは除く)。
例えばみなさんが組織のシステム管理者だったとしましょう。組織内のエンドユーザが自分のWindows PC上に好き勝手なソフトウェアを入れて動かすことができてしまうと、困ってしまいますよね。ゲームソフトを入れて遊ぶくらいならまだましですが、場合によってはライセンス違反につながったり、コンピュータウイルスの感染を引き起こしたり、また不正アクセスツールを社内ネットワーク上で実行することも考えられます。
エンドユーザにそのようなことをさせない、つまりシステム管理者が許可したソフトウェア以外は起動することをシステム的に制限してしまうのがこのソフトウェア制限ポリシーという機能です[1]。

Windowsセキュリティ・ワンポイントレッスン 第3回 ソフトウェア制限ポリシーによるマルウェア対策

AppLockerも期待!

ソフトウェア制限ポリシーを厳密に運用することは、特に大きな組織ではいろいろと難しい点も多いと考えられます。しかしWindowsの標準機能を用いたプロアクティブマルウェア対策として、非常に優れた効果を発揮することは間違いありません。多層防御の一つとして、ぜひ導入を検討していただければと思います。
Windows 7以降、ソフトウェア制限ポリシーの後継機能としてアプリケーション制御ポリシー(AppLocker)が追加されました(UltimateおよびEnterpriseエディション)。AppLockerはソフトウェア制限ポリシーをさらに強化し、より使いやすくしたものです。AppLockerについてはまたの機会に紹介しましょう。

Windowsセキュリティ・ワンポイントレッスン 第3回 ソフトウェア制限ポリシーによるマルウェア対策

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