ScanNetSecurity - 山口 英に聞く2010年に企業が取り組むべきセキュリティ対策 (1)企業の情報処理環境3つの変化(情報元のブックマーク数)

企業の情報セキュリティ担当がFireWallや囲いで会社を区切っているという思い込みは数年前に壊れていますが、これが一般化する時代ですね。

上野:
企業内で情報セキュリティ対策に関わる人々は、これからどういう指針を持ってセキュリティの達成目標を立てるのがよいでしょうか?
山口:
情報処理がオフィスのコンピュータに閉じなくなっています。これによって、2010年は、大きく分けて次の3つの変化が進展すると思います。
一つ目の変化は、クラウドとかSaaSと呼ばれる、アプリケーションからサービスへの変化です。今後、経費処理のような社内でやっていた業務が、ユーティリティ化され、ネットワーク環境で提供されるようになるでしょう。例えば、Webベースで処理されていくようになるでしょう。
2番目の変化は、ポータブル化とモバイル環境の普及です。ラップトップや、iPhoneBlackBerryのようなスマートフォン、今日発表のあったiPadなど、高速の3GインフラやWiFiインフラを使いながら、モバイル環境は今後エンタープライズに浸透していくでしょう。
3番目は、情報処理システム、ITが業務を左右していくことです。ビジネスプロセスは内部だけで閉じたものではなく、サプライチェーンなどさまざまな形でオープン化・ネットワーク化し、グローバルに展開していきます。内部統制の要求から、ビジネスプロセスの知識化が進み、その管理を情報システムが行う傾向が更に加速するでしょう。

https://www.netsecurity.ne.jp/3_14801.html

旧来の情報セキュリティの考え方をベースに考えるのではなく、柔軟に考える必要があるとのこと。

山口:
旧来からの情報セキュリティの考え方を変えなければならない場面が出てくるでしょう。変えないことによるリスクが出てくる可能性がある。
たとえばスマートフォンは、もはや電話ではなく情報処理機器として考えるべきですが、それまでのセキュリティポリシーに従って「情報機器だからスマートフォンは社外持ち出し禁止」などと言い出したらそんな愚かな話はない訳で、いままで通りの、持ち出すな、やるな、では成り立たなくなります。
このように、セキュリティポリシーや自分たちのセキュリティ管理インフラを新たに見直していかなければならないでしょう。

https://www.netsecurity.ne.jp/3_14801.html

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