第18回 あなたの会社は仕事中にはてぶを使えますか?──IT鎖国する大企業 | WIRED VISION

はてぶやRSSリーダなど見れないと、色々面倒になるんですけど制限したがるのは大企業の世の常。

はてぶやスラッシュドットなど業務上有用と思われるサイトでさえ2-3割の企業は禁止していると調査結果に出ている。企業が利用するパソコンも勝手にソフトをインストールすることは禁止なところが多く、USBやDVDなどの外部からのデータの入出力自体を禁止するところが増えており、全てネットワークで中央からコントロールし、ローカルのハードディスクは利用しないシンクライアント方式のパソコンに全部切り替えるところも増えており、つい先日も機密漏洩で問題になった防衛庁が全面切り替えを発表した。

確かに無料で大容量を用意しているところは多いですね。

ローカルに置くよりよっぽど安心だったり・・・(検索早いし)

コンシューマ向けなどのオープンなサービスは次々とイノベーションが進んでいる。例えばグーグルのメールサービスGmailの容量は無料で6Gbyteであるが、有料で一年間一人6000円払うと25Gbyteの容量に24時間365日のサポートと99.9%保証のSLAがついている。一方私の会社で契約している企業向けサービスはつい先日まで容量100Mbyteが基本で、よく大きいメールが来るとディスクが溢れそうになることがあった。今では多くのフリーメールの方が巨大なストレージを用意しているのである。

はてブ だけではないが、社外とのコミュニケーションや情報共有の場を仕事とは認識してもらいづらいんですよね・・・

例えばITのエンジニアにとっては社内の情報も大事であるが、同じ言語で開発している世界中の仲間のナレッジはもっと重要であり、はてぶ(はてなブックマーク)などは重要な知識共有の場になっている。米国で人材流動化が進む理由のひとつは職業人同士のコミュニティが強く、ひとつの職業を持っていれば別の会社の同じ仕事をすぐできるようなスキルを磨いていることにあると言われているが、日本は相変わらず企業内のOJTや研修に力を入れている。日本の大企業がこのまま縮こまり、横の連携やコミュニケーションを阻む方向で動くことは、人材育成の面でも危険な選択になると思われる。

大企業であれば競争がないし、外に目すらいってないので、そのうち淘汰されるでしょうね。第1情報システム部の運命ですね。

今企業の競争力で重要なのは創発力であり、新しいアイデアを生み出すために必要な知識の多くは社内にあるのではなく、社外である。恐らく多くの社員が企画書を書くときに社内のイントラネット上の検索エンジンよりもグーグルを利用していることだろう。日本の現在の行き過ぎたコンプライアンスにそろそろ歯止めをかけていかなければ、ITによる競争力をさらに弱める方向に進むことになるだろう。

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