マイクロソフト、SQL Server 2008の新機能を説明

(ひろえむさん経由)

SQL Server 2008の新機能について説明されています。主要の機能は以下の4つらしいです。

  • コンプライアンス
  • サーバー統合シナリオへの対応
  • 大規模データウェアハウス(DWH)への対応と管理性向上
  • BI基盤としての機能強化

新機能について、1)コンプライアンス、2)サーバー統合シナリオへの対応、3)大規模データウェアハウス(DWH)への対応と管理性向上、4)BI基盤としての機能強化、の各観点から説明した。1)ではまず、透過的なデータ暗号化を実現。これまでは関数を利用して明示的に暗号化と復号を行う必要があったが、既存のアプリケーションを変更せずに、データベース内のすべてが暗号化できるようになったとした。また、データベースがあらかじめ定義したポリシーに従っているかどうかを確認する「Declarative Management Framework」機能、企業全体の監査レポートを一元管理できる機能なども追加される。
サーバープラットフォームビジネス本部 アプリケーションプラットフォーム製品部の斎藤泰行エグゼクティブプロダクトマネージャ
リソースガバナ機能によって、各アプリケーションの利用するリソース量を管理者が制御できる

2)では、分類したワークロードに従ってCPUやメモリなどのリソース利用率を制限する「リソースガバナ」を搭載。1 つのデータベース内で複数のアプリケーションが動作すると、各アプリケーション間でのリソース調整が必要になるが、これを詳細に調整できるようにした。例えば、ある優先順位の低いアプリケーションのワークロードが、CPUを5%しか利用できないように制限することができる。ただしほかにワークロードがまったく動作していないのにずっと5%しか利用できないのでは、リソースの有効活用という観点からは問題になるため、こうしたケースでは制限が自動的に解除される。これを利用すれば、「バッチファイル処理に割り当てるリソースを昼間に5%、夜には100%、とすることも可能」(斎藤氏)という。

3)では、データパーティションの機能を強化。SQL Server 2005ではシングルスレッド処理しか対応していなかった、パーティションをまたがるクエリについても、並列処理をサポートし、パフォーマンスを大幅に向上させた。さらに、運用時のデータ圧縮機能が実装されるほか、データ圧縮後に書き出すバックアップ圧縮機能も搭載。説明会で実施したデモでは、非圧縮時約 20秒だったバックアップ時間を、圧縮して約9秒へ短縮して見せた。

最後の4)では、Webレポーティング機能を大幅に強化した。ゲージ表示を可能にするなど、Report Designerで選択できるグラフを増やし、表現力を増したことに加えて、空間情報をサポート。経度・緯度情報をデータベース内に格納できるほか、マイクロソフトの地図情報サービス「MSN Virtual Earth」との統合もサポートしている。

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