日本からのIPv6接続が今後遮断される可能性も? 遅延問題についてISPが議論 -INTERNET Watch(情報元のブックマーク数)

IPv6がこの状況だと、残念すぎるぞ。移行期間のフォールバックとか・・・

GoogleIPv6対応を進めているネットワークエンジニアのLorenzo Colitti氏は、World IPv6 Day当日に観測されたデータを紹介した。日本からのアクセスでは、1.4%のユーザーがIPv6アドレスを持っており、フランスに次いで世界で2番目に高い割合だったが、そのうち33%のユーザーにIPv6による影響が見られたと説明。特に、IPv4のみの環境に比べて平均0.87秒の遅延が観測されたことが日本特有の現象で、IPv6-IPv4フォールバックの影響が見られるとした。
Colitti氏は、IPv6-IPv4フォールバックが起きる実験環境を用意し、Windows 7上のFirefox 7でサイトの表示にかかる時間を計測した結果を紹介。IPv6環境ではGoogleのホームページは1.5秒で表示されたが、IPv6-IPv4フォールバックが起きると表示には3.5秒かかり、GmailYouTubeなど他のサービスでも1.1倍〜3倍程度表示に時間がかかるというデータを示した。また、Windows 7上のInternet Explorer 9で行った実験でも、同様の傾向が見られたという。
一方で、今回の「World IPv6 Day」を受けて、2012年6月には「World IPv6 $NEXT」としてさらに大規模なイベントが予定されており、このイベントを機に、Googleを含む多数のサイトがIPv6への対応を今後永続的に行うことを検討していることから、問題がさらに拡大する可能性を指摘。こうした状況への対策としては、短期的にはフレッツのホームゲートウェイなどでAAAAフィルタリングを行うことや、ウェブサイト側でもAAAAフィルタリングを行うことが考えられるとした。
Colitti氏は、特に日本のユーザーに遅延の影響が見られる現状では、多数のサイトが日本のユーザーに対してIPv6によるアクセスを利用不能にする可能性があると説明。ただし、こうしたフィルタリングによる対策は問題を緩和しても解決するものではなく、長期的にはISPIPv6接続サービスを提供することが最良の解決策だとした。

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AAAAフィルタか・・・

NECビッグローブ株式会社(BIGLOBE)の南雄一氏は、BIGLOBEではISPとしてAAAAフィルターの対策を取ったことで、フォールバック問題の発生数は約10分の1に減り、絶大な効果があったと説明。一方で、ISPとしてAAAAフィルターを実施することは、不具合時の問題切り分けが複雑になることや、IPv6利用者に対してはオーバーブロッキングになることなどから、「効果は高いが、本来は適用すべきでない対策」だとして、フィルターをIPv6非利用者だけに確実に限定して実施できる仕組みを作ることなどが急務だとした。

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