10代のネット利用を追う: 小学6年生が「前略プロフィール」の授業、安全な使い方学ぶ(情報元のブックマーク数)

小学校6年生に聞いたプロフ。知っているのが半分くらい、

竹下氏がまず取り出したのは「プロフィール帳」だ。名前や住所、電話番号などを書いて交換するシートのことで、昔は「サイン帳」と言われた。卒業が近づき、子どもたちはちょうど交換している最中だという。

 携帯電話でも、このプロフィール帳と似たものがある。それが「前略プロフィール」、通称“プロフ”だ。プロフを知っている児童は10人ほどいたが、自分で使っている児童はいなかった。竹下氏によると、主な使い方は、クラス替えをした時、友だちになりたい人に自己紹介代わりに「私のプロフを見て」と言うのだという。

 プロフィール帳とプロフの違いは何だろうか? プロフィール帳にはあって、プロフにはないものを子どもたちに考えてもらったところ、実名、携帯番号、メールアドレス、FAX番号、住所などが挙がった。つまり、“個人情報”だ。「なぜ、プロフには個人情報を書く欄がないのか、携帯電話に触りながら勉強しましょう」。

10代のネット利用を追う: 小学6年生が「前略プロフィール」の授業、安全な使い方学ぶ

一方プロフの便利な面としては、「メッセージに返事が返せる」「世界中の15億人に知らせることができる」「広い人とコミュニケーションできる」「友達を作れる」といった意見。逆に悪い面としては、「個人情報を書くと危険」「変なサイトに悪用されるかも」「ひどい書き込みが返ってくる」などが挙がった。最後の意見に対して桝田氏は、「ひどい書き込みをされるというのは社会問題。書かれたことで悩んで自殺することもある」と解説した。

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安全なプロフの使い方?!ですか?!?!?!?

まぁ、危険を知って自分で守るのが、一番いいので、ある意味よかったのかな。

授業の終了後、子どもたちに感想を聞いてみた。姉が使っていたためにプロフの存在を知っていたという女子は、「危ないけれど面白そうなのでちょっとやってみたくなった」と目を輝かせる。携帯電話は普段、メールや通話に利用しているという。

 別の女子は、「正直、あまり使ってみたくない」との回答。「プロフの存在は知らなかったけれど、今日知って、どちらかというと怖いという感覚の方が強かったかな」と述べた。

 ある男子は、プロフの存在は知らなかったという。「プロフにも、危険な面も楽しい面も両方あるんだなと感じた。気を付けて使えば安全に使えると思う」。

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サイトをきっちり監視しているところ、楽天さんのは良いのかもしれないですが、友達のプロフの隣に作るはずなので、信頼できないプロフは・・・とかも入れてほしかったかな・・・

授業を担当した楽天の竹下氏は、「子どもたちの反応は思った以上」と語る。「子どもたちは思った以上にネットを身近に感じ、情報を持っていた」。楽天は、2008年から先生と保護者向けに情報リテラシー教育をやってきたが、小学生向けとしてはこれが初めてとなる。

 「プロフはいい面でも悪い面でもメディアなどによく取り上げられているので、授業できちんと教えたかった」と竹下氏は言う。プロフで問題となるのは、実名を書いている子どもが多いということだ。「自己紹介もしたいし、コミュニケーションもとりたいという欲求がある。『連絡が欲しい』と積極的に個人情報を出す子どももいる」。

 プロフでは、もともとゲストブックでやりとりができるが、それではオープンな空間でのやりとりになってしまう。閉じられた空間でやりとりしたいと考え、メールアドレスを載せるものと考えられる。ただ、メールアドレスはサイトパトロールで削除しているため、最近はそれほど記載は増えてはいないという。

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楽天のプロフは・・・という前提をきちんと伝えたのかなぁ・・・

楽天で「前略プロフィール」のメンテナンスや運営を担当しているインフォシーク事業メンバーサービスグループの木下浩二氏にも状況を聞いてみた。

 現在は、メールアドレスは書き込めないようにシステム側で対処している。しかし、「エラーが出て書けないと、ユーザーはすぐに抜け道を考え出し、いたちごっことなってしまう」。例えば、メールアドレスを平仮名で書くなど、隠語にして載せている子どもがいるという。

 個人情報のほか、誹謗中傷、公序良俗に反する言葉などもNGワードだ。楽天は、システムで対応できるところは積極的に対応し、サイトパトロールでの削除も行っている。「ただ、事件報道で危険と思われがちなのが残念」という。

 今回の授業では、担任の先生の意識の高さが特に印象的だった。危ないからと遠ざけるより、いつか触れるものならば、正しく使える判断力を身に付けさせる――その考えこそが、いちばん有効な解決策かもしれない。

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